公開日2025.03.24
最終更新日2025.03.24

私らしく生きるとは? 今こそみんなで考えてみませんか Komachi Presents 男女共同参画プロジェクト「ワタシスタイル」vol.0

私らしく生きるとは? 今こそみんなで考えてみませんか Komachi Presents 男女共同参画プロジェクト「ワタシスタイル」vol.0
公開日2025.03.24
最終更新日2025.03.24

私らしく生きるとは? 今こそみんなで考えてみませんか Komachi Presents 男女共同参画プロジェクト「ワタシスタイル」vol.0

なにげなく言われた一言。見て見ぬふりを続けている社会的風潮…さまざまな不公平を指摘すると「面倒くさい人」と思われるのが嫌で口に出せなかった経験、ありませんか。

日本のジェンダーギャップ指数は2024年時点で146カ国中118位。この結果を見て、みなさんはどう感じますか? でも、ギャップを解消するには具体的に何をすればいいのだろう?

そこで、男女共同参画の足がかりとして、「男性はこうあるべき」「女性はこうあるべき」といった無意識の偏見や思い込み「アンコンシャス・バイアス」を少しでも緩和できるよう、官民連携で本プロジェクトを立ち上げました。

今回は、4月25日発売号からの連載に先駆け下記メンバーで実施した座談会の様子を、3月25日発売号の本誌掲載と合わせてWebでもご紹介していきます。

メンバー

小柳建設株式会社
統括経営管理部総務部部長
月岡 良一さん

制度構築を推進する2児の父。
甘い物と体重のはざまで揺れる日々。

新潟県知事政策局政策企画課
男女平等・共同参画推進室 政策企画員

榊原 恵子さん

家庭との両立でテンパっている3児の母。
最近の楽しみはNetflix一気見。

新潟Komachi編集長
佐藤 亜弥子

娘たちの反抗期に向き合う2児の母。
激辛グルメが大好き。

県や企業とともに、誰もが働きやすい社会へ

佐藤「転出超過や女性活躍問題が全国的な社会問題になっていますが、アンコンシャス・バイアス(性別による無意識の思い込み)を少しでも緩和することが、男女ともに暮らしやすく魅力的な新潟県の実現へつながるのでは…そんな思いで官民連携の本企画を立ち上げました」

月岡「他の企業の取り組みが知れるのはありがたいですね。当社の経営理念にも、『全従業員とその家族の物心両面の幸福を追求する』という一節があり、全従業員が幸せになれる企業を目指している最中です」

榊原「新潟県では若い世代、特に女性の県外流出が大きな課題となっています。若者や女性に「選ばれる新潟」を実現するためには、誰もが働きやすく活躍できる、魅力ある職場づくりが重要と考えています」

佐藤「働く環境から見直していく必要がありそうですね。月岡さんが働く小柳建設さんでは実際にどんな工夫をされていますか?」

月岡「4年前にオフィスを建て替え、フリーアドレス制など働きやすさを追求した環境にしました。他にも、禁煙手当を導入したことで喫煙率が10%下がり、社員とご家族の満足度が高まっています。女性が働きやすい環境は、若齢層や高齢層の社員にとっての働きやすさにもつながっていることを感じます」

榊原「小柳建設さんのように魅力ある職場環境を実現する企業が新潟県に広がることが、「選ばれる新潟」の実現につながると思います。県も、新年度から新たな企業認定制度や女性に魅力ある職場づくりを支援するための補助金を創設するなど、企業支援に尽力していきます」

「アンコンシャス・バイアス」 「男女共同参画」とは?

佐藤「ところで、「アンコンシャス・バイアス」や「男女共同参画」の認知度はどうでしょうか? 小誌の読者アンケートによると、男女共同参画は約半数の人が、「知っている」と回答したのに対して、アンコンシャス・バイアスの認知度は低かったですね」

榊原「アンコンシャス・バイアスという言葉自体は認知していなくても、性別による無意識の偏見や思い込みでモヤッとしたことがある人は6割もいるんですね。「家事は女性がするもの」「職場で電話をとるのは女性」という女性の声や、「無理な残業はいつも男性」といった男性の声がありました」

月岡「男性にとって耳が痛い言葉が並んでいますね…。認知度でいえば、女性活躍の認定制度である「プラチナえるぼし」も伝わらないケースがありました。「国からのお墨付き」と表現すると伝わったり、なぜ取り組んでいるのか説明することで共感を持ってくれる人は多いです。国や県の取り組みを我々民間企業も一緒に推進していきたいと思っています」

佐藤「『生まれ変わるなら異なる性別になりたいか』という質問に対しても、「思わない」との回答が多く、理由として、「出産があるから」という声が目立ちました。これも興味深い結果です」

榊原「出産や育児により、キャリアアップを諦めたり、働き方を変えたりしなければならないから、という女性の回答がありました。アンコンシャス・バイアスを解消していくことや、誰もが働きやすい職場環境を整えていくことが大切ですね」

ジェンダーギャップを解消し 誰もが生きやすい新潟へ

佐藤「次号からは、県内各企業の取り組みや、アンケートを通じた読者のリアルな声をご紹介します。ぜひ読者のみなさんにも共感してもらい、自分事として捉えるきっかけにしていただけたらと思います」

月岡「企業の事例と合わせて聞くことで、我々企業も自分事として捉える機会になり、社会全体が盛り上がることに期待しています」

榊原「県民のみなさんと一緒に考え、企業のみなさんと一緒に取り組んでいけるような企画にしていきたいです」

佐藤「大人だけでなく、子どもたちの世代につなげていくことが使命です。次号からスタートする「ワタシスタイル」、どうぞご期待ください!」